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制圧している最中、敵の反撃が行われた。
施設全体に銃声が響いた。
施設外に待機していた第3小隊は、降伏してきた帝国軍兵士を列を見ていた。
銃を突き付けられ、両腕を挙げていた。
「“こちら本部、連合軍主力部隊がモスクワ市を包囲に成功した。”」
戦争終結のカウントダウンが始まった。
「“核発射基地の制圧も順調に進んでいる。”」
無線からは、良い知らせばかり届いていた。
〔3時間後。〕
「“核発射基地の制圧に成功した。繰り返す、核発射基地の制圧に成功した!”」
攻撃部隊の作戦が終わり、後は首都を制圧すれば、全作戦が完了する。
戦争が終わる。
首都攻略部隊もモスクワ市内に突入したという知らせが届いた。
次の瞬間、銃声が響いた。
シンディが倒れた。
まさか!?
近寄ってみると、腹部に銃で撃たれた痕があった。
シンディは、重症だった。
「そんな・・・・シンディ!!」
「衛生兵!衛生兵!!」
衛生兵を呼ぶため、大きく叫び続けた。
絶対、死なすもんか!と思った。
「兄さん・・・・私、死ぬの?」
「死ぬもんか。」
やっと衛生兵が来た。
直ぐ様、治療を開始したが、出血が予想以上に激しかった。
衛生兵の手は、血まみれになっていた。
「兄さん・・・・私、死にたくないよ・・・・。」
涙を流しながら、シンディは、そう言った。
絶対に死なない。と俺は、シンディに言い続けた。
その時。
「“連合軍総司令部より全部隊へ、攻撃中止。帝国軍が全面的に降伏した。戦争は、終わった。繰り返す、攻撃を中止せよ。”」
シンディが小声で何かを喋っている。
「戦争は、終わったの?」
「あぁ、終わった。」
「よかっ・・・た・・・・」
次の瞬間、シンディの腕がぐったりと倒れた。
衛生兵が首を横に振る。
シンディは・・・・、死んでしまったのだ。
「シンディ~~!!!!」
断末魔の叫び声と共に、俺は泣いた。
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