第三章~マース川の攻防戦~

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「今だ!攻撃開始!」 第3、第4小隊の隊員達が一斉に攻撃を始めた。 奇襲攻撃は成功した。 帝国軍は、思わぬ奇襲攻撃により総崩れになった。 野砲陣地は、30分も満たない内に制圧した。敵新型野砲も破壊に成功した。 「よし。野砲陣地は制圧した。味方を援護しに向かうぞ。」 隊員達に伝えると、すぐ準備に取り掛かった。 マース川鉄橋付近では、橋を渡った部隊が敵軍の猛攻を受け、釘付け状態になっていた。ウィリアムは、敵部隊の背後に回り挟み撃ちにしようと考えたのだ。 〔2030時。マース川鉄橋付近〕 激しい銃撃により前に進めない第6師団に通信が入る。 「“こちら第3小隊、敵部隊の背後に回った。第4小隊も一緒だ。攻勢を開始せよ。”」 次の瞬間、敵部隊の方から爆発が起こった。 「よくやった!全軍に告ぐ!攻撃を再開せよ!」 第6師団の隊員達の士気が上がった。 一方で敵部隊は、背後に連合軍の出現により後退を開始した。 これを好機とみた連合軍は、一気に勢いがついた。 次々と敵戦車を破壊し、敵兵を倒していった。 翌朝、辺りは戦車の残骸と帝国軍兵士の死体のみが残っていた。 連合軍は、再び帝国軍に勝利したのだ。 その2ヶ月後、帝国軍総合司令部はオランダ地方の撤退を決意した。徐々に帝国軍の勢いが無くなってきていた。 連合軍のオランダ解放作戦は成功に終わった。 連戦連勝で勢いがついた連合軍は、帝国軍占領下の国々の解放作戦を開始した。
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