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彼は高校2年の夏から受験勉強を始めた。学校からは落ちこぼれていたため、参考書片手に独学である。それからの一年半、彼は麻雀を一切打たなかった。全ては後の楽しい麻雀生活の為である。勉強の合間に阿佐田哲也の『麻雀放浪記』を読み、片山まさゆきの『ノーマーク爆牌党』を読み、牌を並べて1人麻雀をしていた。
彼は頭は悪くはなかったのだろう。関西の名門と言ってもよい国立大学に、ストレートで合格した。
駄目だ駄目だと言い続けていた親も喜び、1人暮らしを許可してくれた。
1人暮らしの初日、入学式が終わった直後、彼はフリー雀荘に行くことにした。
彼はそこで、師匠に出会う。
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