Ⅰ.高き壁

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シルヴァはタイラに様々な質問を投げかけた。 まずは、家柄。 タイラは、「ガーランド家だよ。」 ただ、その一言しか言わなかった。 アルカディア最高の戦士を皆が知らぬ訳もなく、シルヴァは一瞬驚愕したが、すぐに平静を取り戻した。 「じゃあ、タイラも強いの?」 強いのかな?解らないや。 皆の基準が解らない。 父さんとしか戦り合ってしかいなから…。 「…わからない。 だけど………多分強いよ!」 タイラは平然と言い切った。 いや、言わざるを得なかった。 父と共に修行を行い、血を吐き、身を壊した日々を忘れていないからだ。 シルヴァは唖然とした。 自身を強いと、大勢の前で… 更には、貴族達… それも大貴族の子供がいるなかで、稟とした態度で言われたからだ。
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