事件

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思えば、毎度毎度ヒトの生活リズムを無視した非常識な電話が鳴るおかげで、私は生きていられるのかも知れない。 この着信音は暗く深い底に沈みかける私の意識を、現実へと連れ戻してくれるサイレンの様なものだ。 頬を両手でパンパンと叩き、頭を切り替え、顔を洗いに洗面所へたつ。
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