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難しいステップ、初めての事だらけでついていけなくなりそうな私にティキはずっと優しく丁寧に教えてくれた。
もちろんたまに足を踏んだりもしたし、転倒しそうになったりもした。
「い゛っ、痛い!無理無理;;;」
ティキ「んだよ、身体硬すぎなんじゃねぇか?」
「……;;;;」
軽くターンをしようにも身体が堅くて回らなかったりすればティキは呆れたように息をついた。
ティキ「つーか、お前……;;;」
苦笑いを浮かべたままティキは目を細める……
そしてマナにとってはグサリと刺さる一言を呟いた。
ティキ「はっきり言って壊滅的だな……ここまでとは思ってなかった。」
「…う゛;;;」
そりゃ、今までダンスなんて一度もした事ないし……才能がなくたって不思議じゃない。
でもその言葉は今のマナにとっては絶望的なものだった。
「……ご、ごめん…なさい////」
申し訳なさそうに顔を曇らせて俯くマナ。
私がこんなんじゃここでティキに見放されてしまうかもしれない。
そう思うと益々、落ち込みは増す一方で……
次第に涙が出そうになった。
ティキ「………」
けれど、そんなマナの頭をティキは軽く手を乗せて撫でてくれた。
「………?////」その行動が意外だったのか、少し驚きながらもマナはゆっくりとティキを見上げれば呆れたように笑いながら彼は口を開いた。
ティキ「心配しなくても、ちゃんと最後まで付き合ってやるよ……ま、お前のやる気次第だが………どうする、まだやる?」
「…………////」
不覚にもそう言われて、顔を赤くしてしまった。
きっと、彼は私の反応を見て楽しんでるだけなのかもしれない。
でも、ほんの少しだけ……
その言葉は嬉しく思えた。だからまだ頑張りたいって思えて、マナはティキの問いに対してYESと答える事ができた。
「……頑張る……///」
ティキ「そ―こなくっちゃな…なら続きといこうか?」
ニッコリと微笑んで差し出されたティキの手を躊躇しながらも取ればティキは優しく対応してくれた。
その後、ティキは本当に私が言ったとおり……
【基本を覚えるまで】ずっと私のダンスの練習に付き合ってくれた。
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