第02夜【長い夜の始まり】

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「……っ?///」 それは本当に一瞬の出来事で……身体が固まってしまった。 ティキが軽くマナの額に口付けた。 ただそれだけの事だと瞬時に把握だけして…… 額から唇が離れると、ティキは満面の笑みを見せて口を開く。 ティキ「今日はこれで勘弁してやるよ……」 それだけ言って会場に戻っていってしまった。 「…………////」 ティキが自分の目の前からいなくなっても、マナはずっと放心状態になったままだった。 未だに残る、煙草と香水の香り…… さっき、自分の身に起きた事が信じられなくて…… 頭の中ではティキが言った言葉がグルグル回っていた。 【今日はこれで勘弁してやるよ…】 「……馬鹿っ////」 私はどうやら、ティキにからかわれてしまったらしいです…… そう一息つくように呟いて、マナもゆっくり会場に戻って行った。 額に残る、妙な感覚を残したまま………… 結局、その後おじさんと合流したけれど…今日会うはずだった人は舞踏会には出席していなかったらしい。 なんでも、忙しい方らしく、舞踏会には滅多に顔を出さない人なのだとか。 おじさんもとても残念そうにしていたし、私にとってもそれはとても残念だった。 .
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