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「……っ?///」
それは本当に一瞬の出来事で……身体が固まってしまった。
ティキが軽くマナの額に口付けた。
ただそれだけの事だと瞬時に把握だけして……
額から唇が離れると、ティキは満面の笑みを見せて口を開く。
ティキ「今日はこれで勘弁してやるよ……」
それだけ言って会場に戻っていってしまった。
「…………////」
ティキが自分の目の前からいなくなっても、マナはずっと放心状態になったままだった。
未だに残る、煙草と香水の香り……
さっき、自分の身に起きた事が信じられなくて……
頭の中ではティキが言った言葉がグルグル回っていた。
【今日はこれで勘弁してやるよ…】
「……馬鹿っ////」
私はどうやら、ティキにからかわれてしまったらしいです……
そう一息つくように呟いて、マナもゆっくり会場に戻って行った。
額に残る、妙な感覚を残したまま…………
結局、その後おじさんと合流したけれど…今日会うはずだった人は舞踏会には出席していなかったらしい。
なんでも、忙しい方らしく、舞踏会には滅多に顔を出さない人なのだとか。
おじさんもとても残念そうにしていたし、私にとってもそれはとても残念だった。
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