第03夜【1人の少年と1人の…】

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あれから数日が経った。 何も変わらない日常、外を見渡しても、眺める街の光景は何一つ変わらない。 「……はぁ……」 軽く息をつきながらも、マナは街の中で足を進める。 おじさんはあれからまた仕事の為に、屋敷を開けてしまった。 だから今は使用人と自分だけが屋敷にいる状態に戻ってしまった。 (親しい友人がいればこんなに暇になんてならないのに……) 今のマナにとって屋敷にいる事よりめ1人で街に出る事が一番の楽しみになっていた。 別に何か目的があるわけではないけれど……適当に街を歩くだけでも気晴らしになるから。 (今日もリンゴ買って帰ろうかな……) そう思って前にリンゴを買った場所へと足を進めようとした。 その時だった。 ドンッ!!と鈍い音がして誰かがマナにぶつかってきた。 「っ?;;;」 それは一瞬でわかってしまう。ぶつかった相手が大人ではなく子供だって事が。 マナは驚きながらも、視線を下に向けるとそこにはマスクをつけた少年が立っていた。 「だ、大丈夫?;;;」 少年「…………」 少年はマナと目が合った途端にその瞳に涙を溜めてマナに抱き着いてきた。 それはもう勢い良くギュゥー!!っと。 「え…ぇえ!?///」 (この子……誰!!?) てかこうゆうの二回目のような気が……;;;; 内心動揺を隠せないまま、マナは取り敢えず少年を自分から引き離して訊ねてみることにした。 「えっと…君、どうしたの?迷子かな……」 そう聞けば、少年は泣きそうな表情でコクンと頷いてきた。 元々、子供が好きだからか…何故か放ってはおけない気になってしまった。 それに……… 「じゃぁ、私が一緒に探してあげる……名前は?」 少年「イーズ……」 イーズという少年は名前を述べると、マナの手をキュッと強く握った。 今日の街の人混みは今まで以上に多くて、こんな中で子供が1人で迷子になってしまったら探すのも大変だろう。 それに……マナにとってイーズは今日初めて会ったはずなのに…… そうではないような気がしてならなかった。 .
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