第03夜【1人の少年と1人の…】

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「……勝負?」 突然、勝負と言われ困惑するマナをよそにティキはどんどん話を進めていってしまう。 (というか、特技見せるって言われてなんであたしも参加?) ティキ「んじゃーなに賭ける?賭け無しじゃつまらねぇだろーから……晩飯でも賭けるか…」 「は?晩飯って……」 (いや…普通に考えてあたし負ける気が;;;) どうも納得がいかない内容だという事が顔に出ていたのか、ティキが何やら企むような笑顔で微笑んだ。 ティキ「おや、何かご不満かい?」 「そりゃ初心者ですから…」 実際の所、マナはトランプなんて一度も手にした事なんてなくて…… もちろん賭け事をしたこともない。 ティキ「しょ、…初心者?;;;」 そのマナの言葉にティキは唖然として加えていた煙草を落としかけてしまった。 マナがトランプを知らない事がかなり予想外だったらしい。 ティキ「……お前、本当に不思議な奴だよなぁ。ダンスは知らねぇしポーカーも知らねぇの?」 「ポーカー……?」 ティキ「………;;;;」 【ポーカー】って?とでも聞くようにマナは不思議そうな顔をしてしまった。 だって本当にマナはポーカーのポの字も知らなかったのだから……。 イーズ「ティキ……ダンスって?」 ここで、イーズがティキを興味津々な様子で見上げながら訊ねてきた。 それなりに年頃なんだし、色んな事を知りたいんだろう…… ティキ「あー、ダンスってのはなぁ…」 ティキはそこまで言って言葉を詰まらせてしまう…。 困惑しているように見えたのは気のせいだろうか…… 結局、暫く考え込んだ後ティキはマナに向かって指差しをしたと思いきや…… ティキ「…………後であいつに聞いてくれ。」 「は……!??」 ティキ「学無ぇんだよ、俺は;;;」 (いやいや…学無しとか関係ないだろう;;;) そう言われイーズは今度は苦笑いを浮かべるマナに視線を向ける。 .
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