第01夜【白の男の存在】

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「うん………」 ずれる眼鏡を直して彼はマナからリンゴを受けとると、少し躊躇しながらもリンゴに噛み付いた。 するとあっという間にリンゴを綺麗に食べてしまったのだ。 しかも、芯まで綺麗に。 「あ、芯まで食べるの?」 その行動に少し驚きながらマナはリンゴを食べてもらえた事に凄く嬉しさを感じていた。 リンゴを綺麗に食べた男はニヤニヤしながら頭をかいた。 男「いゃぁ、助かった……あんがと。」 苦笑いに近い笑みを浮かべつつも男はまたずれる眼鏡を直す。 「………!」 その瞬間、マナの鼻に匂いが鼻についた。 その匂いとは…… 香水と、煙草。 その香りを知っているような気がしてならなかった。 男「な、なにかついてる?」 マナがじっと見ている事に気づいたのか男は首を傾げてマナを見た。 「い、いえ……何も」 いけない……考えすぎてついじっと見てしまった。 でもやっぱりこの匂いはなんだか気になる。
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