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次の日。
チェシャ猫は、朝からすこぶる不機嫌だった。大の苦手な女王から城への呼び出しがかかったのである。
集まりだなんて、何百年ぶりだろう。きっと友達も喚ばれているに違いないから、楽しみなんだけども…。
面倒くさいし、あの城固っ苦しくて大嫌いだし…!でも行かないと女王に首を取られる。
俺はまだ死にたくない。
まぁ、死ぬことなんてないけど。
ゼルダ(女王)「遅いわ、このっ生意気猫!鎌の餌食になりたいの!?」
リンク「俺1番乗りじゃないですか」
しぶしぶ城に着いた途端に罵声が降ってきた。これでも俺なりに頑張ったのに。
マリオ(帽子屋)「あれ、女王様もテェシャもお揃いか。…久し振りだね」
サムス(三日月兎)「……。何のようなのクイーン、私は眠たい…!さっさと始めてちょうだい」
メタナイト(時計兎)「女王、ブラットツインズは休養中より家を出れないとの事だ」
次々と城の広間に集まってきたこの国の権力者たち。
時計兎は相変わらず約束の時間ぴったりにやって来た。
ぱちんっ!と懐中時計を閉じる音が虚しく響く。女王は気にした風もなく微笑んだ。
その前に4人はざっ、と冷たい床の上に跪いた。最低限の礼儀とやら。
いつ以来だろう、女王様が笑った顔を見るだなんて。俺は小さく舌打ちしたくなる。
ゼルダ「今日からこの国を治める子を紹介してあげるわ」
女王が手に持つ巨大な鎌を宙へ放り投げた。光が鎌を包み込み、光が消えたそこには鎌を握る独りの人間。
緑色のドレス、鎌を持つには小さな右手の甲には"クローバー♣"が刻まれている。
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