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次の日。
チェシャ猫は、60年前にあの赤いアリスに出会ったレッドカーペット…もとい散歩道を旅していた。
すると、その道に見知らぬ靴跡がくっきりと2人分。 はて?と思いチェシャ猫は感覚を研ぎ澄ます。
誰かが空間移動をしまくって、この国の秩序をさらに狂わせている…!?
あまり興味は湧かなかったが、もう年寄りと化した女王のためにチェシャ猫はその"気配"の所へ飛び上がった。
----…
チェシャ猫がたどり着いたのは、あの青いアリスが沈んだ聖なる泉。
その傍でピクニックをしている2つの影。楽しそうに笑い声をあげて…、
黄色いドレス、黄色いタキシードに身を包む2人の人間。女には右手、男には左手の甲に"片割れのハート"、つまり2人で"ハート♥"が完成。
リンク「(4人目のアリス…?まだ3番目は死んでいないというのに、どういう事)」
??「!!おかしな猫発見っ!私達の邪魔はさせないわ!」
??「姉さんっ!初対面の人に"おかしな"は失礼すぎるよ」
見れば顔、体格、声までもが瓜2つな2人。うわーブラットツインズ以外にもいたんだ"双子"って。
チェシャ猫は、得意の作り笑いを浮かべて双子が座るピクニックシートに勝手に座った。
男の子はびくっ、と怯えたように肩を奮わせたが女の子は先程よりもキラキラした目でこちらを見てくる。
??「私はナナ!こっちのポポの双子の姉なのっ。おかしな猫さん、名前は?」
こいつ学習能力ないのか?
化け物である自分に普通に接してくる女の子、ナナをじろじろ見ながらチェシャは小さくお辞儀。
リンク「初めまして。そして、ようこそアリス。俺はチェシャ猫、仲良くしてください」
ナナ「おかしな名前、ちーちゃんって呼んでいい?あと、その尻尾とか耳って本物なの!?それからそれから…」
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