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『琉穏!!』(リオン)
『琉穏!水吐いて!なんで!琉穏!琉穏!琉穏!お願い!』
私は小さな胸に一生懸命心臓マッサージをする。
母が持っている携帯電話からは救急隊員の1、2、3、4、5、と言うかけ声が聞こえてくる。
その合間に人工呼吸をして下さいと言う声も聞こえる。
今向かってますとかも言っているみたいだけれど、私はただひたすら心臓マッサージを無我夢中でしていた。
― 12月11日―
夕方私は琉穏を連れて買い物に来ていた。
「明後日は1歳の誕生日だから用意しようね」
大して話も出来ない我が子に向かって意気揚々と話し掛ける。
当時6歳の長女が
「プレゼントも買わないと、ジュースもお菓子も」
と、カートに乗っている琉穏に話し掛ける。
琉穏も楽しい雰囲気はわかり
「ジュッチュ、ジュッチュ」
と楽しそうに連呼している。
「じゃぁ、ヤクルト買おうね、後ゼリーも」
この言葉に反応し、バタバタと手を嬉しそうに動かす。
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