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パチン
「痛ぇっ!」
「ヒメっ! やばいって!!」
握手しようと伸ばした手を蚊を叩き落とすかのような素早さで払い落とした。
俺は何が起こったか分からず、ただ風汰の叩かれた手を見つめてしまった。
「気安く触らないで下さい。 汚れますから」
「け……汚れるって。 俺、そんなにばっちくないよぉ……
美人に言われるとめっちゃへこむ」
ただただ冷たい目で自分の手を汚いものを触った後の様に服で掃った。
「ヒメ……せっかく男の人に話しかけてもらったのに」
黒髪の女の子が不安そうな顔をしてヒメちゃんの前へ出て来た。
「何言ってるの? 男は利用するもんでしょ?! 媚び売るような事してどうするの?」
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