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とても温かくて柔らかな感触…。
目が覚めると私は
自分のベッドの中に居た
そして私の手を、優しくしっかりと握り返している誰かの手…
私はあの男の子に手を握られ
眠ってしまっていた様だ。
『良かった気が付いて…。真海ちゃん突然気を失っちゃったんだよ。お粥を作ったから、少しでも食べようね。』
『……………………。』
目の前で知らない男の子が
まるでこの家に住んでいるかの様に、手際よく食事の準備をしてくれる。
力が入らない…
家族や友達の前では
普通にしていたけど
実はここ数日、身体が食べ物を
受け付けなくなってしまっていたのだ。
『真海ちゃんの好きな玉子粥だよ♪はい。アーン…。』
言われるままに口を開け
お粥を食べる。
彼は…
何で私が玉子粥好きなの
知っているんだろう…?
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