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秋の終わりの穏やかな日。
二人で手を繋ぎ
見慣れた街並みを歩く。
公園に着くと彩りの落ち葉を
エイッと蹴りながら無邪気に遊ぶ。
少しベンチで休憩をしていると
何処からともなく
沢山の猫達が集まって来ていた。
ナイトは優しく頭を撫でたり
ヒョイッと抱き上げたりして
猫達と戯れる。
『ねぇー、この猫何て言ってるの?』
ふざけて私が彼に尋ねる。
『「良かったね」って言ってるよ♪』
『なんで?』
『ん~………秘密♪』
優しく微笑む彼の笑顔が
堪らなく愛しい…。
このまま時間が止まってしまえばいいのに…。
何度も何度もそう想った
何故なら、この時間が永遠ではない事を、心の何処かで感じていたから……。
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