「終わり」の「始まり」

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「え~…、二学期も残り数日となった今日。皆様にはこの残りの数日間も全力投球で臨んでもらうと共に…………」 「校長、相変わらずつまんねえ事話してんなぁ」 生徒達の長い列の後ろから二番目、校長の長い話に溜め息をつく少年が一人、下を向いて爪をいじっている。 不破海斗、それが彼の名前だ。 周りから注意される事も無く、ただ聞こえてくる「雑音」に耳を傾けて、朝会の終了を待ちわびていた。そんな時だった。 「ケホッ、ゲホッ、っはぁ、っはぁ…………」 「おい、有島?だ、大丈夫か有島!?」 (騒々しいな。一体なんだよ…) 誰かが倒れる音と、数名の生徒の悲鳴が聞こえ、顔を上げた。 (あいつは………、1-Bの有島悠人か。朝会で倒れるなんて虚弱だなぁ) 貧血かと思ったが、どうやら違うようだ。体育教師の大竹に運ばれてゆくのが見えた。
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