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かんちゃんはチョコレートケーキの前にあたしの写真を置いた。 ウェディングドレスを着たあたしはとてもとても幸せそうに笑っている。 「さくら、消すぞー」 かんちゃんはそっと蝋燭を吹き消すと、リビングの明かりを点けた。 それから、あたしの写真に向かって少しだけ微笑むと苺のケーキにフォークを入れた。 あたしもフォークを持とうと試みたけど、やっぱり無理だった。
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