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「・・っ」
静かに動いていたかんちゃんのフォークがお皿に置かれた。
かんちゃんは息を詰まらせて泣いていた。
「うっ・・うっ・・」
「・・かんちゃん・・」
泣くのはいつだって泣き虫のあたしだった。
たまにケンカをしたら泣いて、しょうもないことでヤキモチを妬いては泣いて、会えない日は寂しくて泣いた。
かんちゃんは、そんなあたしをいつだって優しく宥めてくれた。
そのかんちゃんが今、肩を震わせて泣いている。
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