1.年がら年中、元気! 天気! 勇気!

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あまりのことに、直久は言葉を失った。 信じられないものを見るかのように、目の前の少女を見やれば、彼女はヒラヒラと片手を振る。 部屋を出ていけと言うのだ。 部屋――そこは生徒会室である。 少女の名は、森岡いずみ。 背が高く、ちょっとつり目の彼女は、生徒会長だ。 口数が少なく、冷たい印象のある彼女とは、できることならば関わりたくない直久だった。 たが、今回はそうはいかない。 彼女に頷いて貰わなければならないことがあるのだ。 「だけどさー。去年はちゃんと許可が出たんだぜ。今年も去年と同じことをやりたいんだよ。んで、バスケ部の夏の恒例行事にしたいわけ。わかる?」 「それは何度も聞いた」 「それじゃあ!」 森岡はため息をついた。 頭を左右に振る。 「何度も言うようだけど。去年、許可が出たこと自体が異例なことなの。あり得ないの。分かった?」 「わかるかーっ」 ダン、と彼女の目の前で机を叩き、直久は大声を上げた。  
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