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「………僕に学校の説明をしては頂けないでしょうか理事長?」
間を空け切り替えると、優等生のように敬語で丁寧に尋ねる。
「そうだったね…
まずは、ようこそ
〝雛月〟雪羽くん?
君も知ってはいると思うが
ここは全寮制の男子校だ
何故君に変装させたか、それはこの学校で身を守る為だよ。
此処の生徒の殆どがホモやバイ…つまり、同性愛者が多数。
性別関係無しで恋愛対象に見る輩がいる…。
ノーマルはこの学校じゃ天然記念物並に珍しいから雪羽くんにとっては大変だろう?」
理事長モードに入る光哉は先程までの子供のような口調も一変して、〝理事長〟になっていた。
それを見て雪羽は満足そうに目を細めていたが、話の内容により眉間に皺を寄せていた。
「つまり…僕のあの姿では生徒達に好まれると言うのですか?」
一応、自分が「普通よりほんの少し見映えがいい(by雪羽)」事を知っている雪羽はしぶい顔をした。
雪羽は自分が上玉美少年だとは気づいていない…無自覚さんなのだった。
「まぁ簡単に一言で言えばそうだ。
…その事は置いておこう…
校舎と寮はすぐ隣
校舎は三つに別れていて、教室がある本棟、文化部や特別授業で使う教室がある特別棟
それから理事長室、生徒会の使う部屋のある桜月棟がある…
(4階建て)」
(学校名以外に棟まで桜月の名前付けてんのかよこの馬鹿…)
呆れながらも外見には感情を出さず無表情でいる。
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