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13歳になった雪羽は、両親の行動に耐えられなくなり、ついに爆発してしまった。
家を飛び出し、暗い夜道を徘徊するようになった。
勿論、小さい雪羽を馬鹿にする輩が居たが、それは全て雪羽が潰して来た。
雪羽はいつの間にか、〝族潰し〟と呼ばれるようになっていた。
しかし、あまりにも雪羽が強すぎたためか、〝族殺し〟と呼ばれた。
雪羽はそれが気に入り、
自ら、『族殺しの鴉』と名乗るようになっていた。
「……プッ…」
今思えば、子供だったなぁ~…などと考えられる。
雪羽小さく吹き出し笑った。
「鴉…うん、そうだな」
何かを納得したかのように、眼鏡を外し放り投げた。
鬘とカラコンも取ると、笑みを浮かべた。
「許可が必要か……」
雪羽は、窓から朱く染まった空を見つめた。
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