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父親、光哉はにこにこ笑顔で爆弾を雪羽の投げつけた。
「あのね♪
僕が理事長してるガッコに雪羽の編入手続きしちゃったの♪」
「…………はい?」
間を空けて聞き返す。
「だぁかぁらぁ!
雪羽に学校行ってもらうの♪」
魂が抜けそうになるのを必死に堪えて父親を睨んだ。
「テメェーまたやりやがったな!?
今度は何時編入試験させやがった!?」
前回の事を思い出し、怒鳴る。
前回…、小学生の時に一度同じような事があった。(小学生の時知らず知らずの内に飛び級させられていた)
「え~?確かぁ…
仕事の書類に混ぜて送った時だから…一昨日だね♪」
…そう言えば、仕事の書類に紛れて簡単な問題があったから暇潰しに解いたような気がする。
そう思い溜め息を吐く雪羽。
「でも満点なんて凄いね♪
流石首席で大学卒業した天才児くんなだけに♪」
「喧嘩売ってんのか糞ジジィ…」
此処まで耐えていたが天才と聞きプチンと糸が切れてしまい、殴る体勢になる。
「せ…雪羽!
編入してくれたら激甘パフェDXと激辛キムチを食べさせてあげるから!!」
早口で言われた言葉に殴り掛けていた腕がピタッと停止した。
「まぁ……別に…?
学校くらいなら行ってやってもいいけど…」
チラッと父親を見て呟く。
「僕の好きなショートケーキをオマケに
付けてくれれば…満更でもないかな~…って」
頬を赤くしてブツブツ呟く今の雪羽はツンデレと言う言葉が合う。
「うん!〝夢の木〟のショートケーキ10個オマケにプラスするから!」
(夢の木=雪羽お気に入りのケーキ屋さん)
───…
雪羽は甘党&辛党と言う弱点があるため
この学校の門の前に居るのだ。
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