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その日の放課後
「だから…ドラゴンなんて物は存在しない」
俺はまたも教室で工藤が連れてきた、電波相手に対談をしていた
「なんで言い切れるんだ!」
…なんで、だと?
大体ドラゴン、龍の類いは…あぁ!もう!!
「説明するのもウゼェ!!存在しない物は存在しないんだ!!解ったら帰れ!!」
「そんな…!ウザイってなんだよ!いつもはちゃんと理論的に反論するくせに」
必死にドラゴンの存在を証明したがっている男は抗弁する
「そんな…じゃない!!さっさと帰れ!!」
俺は怒鳴りつけ、男を教室から叩き出す
「フーちゃん、どうしたの?今日はいつもと違って感情的な対談だったね」
「どうもしてない。工藤、もうあんな奴は連れて来ないでくれ」
「……どうしたの?なんか今日変だよ」
工藤は俺の顔を心配そうに見つめる。
そういえば工藤は昔から俺の異変をいち早く察知してたな…
「なんでもない。ちょっと疲れてるんだ」
「ウソだよ!絶対なんかあった!悩み事なら聞くよ?」
「…本当になんでもないんだ。また明日な」
気持ちだけ頂いておくよ、ありがとうな
「あっ!ちょっと待ってよ!」
後ろから聞こえる声を無視し、足早に教室を出る。…今日は“あれ”のせいで全てに集中できなかった
今日はさっさと家帰って寝よう。少し寝たら冷静になれる筈だ
そう思い校門を出た時だった
頭上から特大の火の玉が飛んできたのは
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