現実主義者と非現実な存在

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「…もう俺は帰る。じゃあな」 今日はさっさと帰って寝たい 「じゃあわたしも帰る。久しぶりに一緒に帰えろ!」 「駄目だ。俺は1人で帰る。大体、俺と帰ったらお前が嫌な目を見るだろ」 少しきつい言い方かもしれんが、これはお前の為だ 「あ…フーちゃん」 「フーちゃんは止めろって言ったろ。…じゃあな」 鞄を肩にかけると、工藤を残して教室を後にする 工藤は俺なんかとは一緒に居ちゃいけないんだ。 家に着くと、家の中は真っ暗だった まぁ、1人暮らしなのだから当然だ 俺は高校入学と共に1人暮らしを始めた。高校が家から遠かったから、学校付近のワンルームを借りた。家賃は親に払ってもらっている 「メシ…面倒くさいな」 ベッドに横になりながら呟く 1人暮らしは気楽だが、自炊はかなり面倒だ たしか、冷蔵庫にこの前の残り物が入っていた筈… 冷蔵庫に手を伸ばして開ける 「………は?」 思わず、開けた冷蔵庫の扉を勢いよく閉めてしまった… 今の……なんだ…? .
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