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夜勤の店員が帰って行くのとすれ違いになった豊田は挨拶をしたが聞こえてないのかそそくさ帰っていった。
「加奈美ちゃん。あの人どうかしたの?かなり青ざめてたけど…」
「さぁ?体調でも悪くなったんじゃないかしら?そ・れ・よ・り今お客様も居ないし2人きりねぇ~あたしドキドキしちゃう。豊田くんは何とも思わないの?好きなタイプはどんな娘?」
加奈美はワザとらしく上目使いで豊田を見た。
最初はそうゆう感じで色々聞かれたりして豊田も恥ずかしく顔を赤らめたりしながら話をはぐらかしたりしていたがずっと加奈美が仕事に専念せず延々喋ってくるので嫌気が差してきた。
「どうしたの?君らしくない。僕は仕事熱心な君がいいのに今の君は好きじゃない。今は仕事中なんだから仕事を全うしなきゃ。」
加奈美は冷たくあしらわれムッとした。
「何さ。お高くとまっちゃって。顔が可愛いだけの面白くない男じゃない。この男のどこがいいんだか?」
「本当に今日の君は変だ。」
豊田はかなりムッとした様子で加奈美から離れていった。
「あちゃー。(汗)やっちゃった。つい口からポロッと…」
小鳩は加奈美からスルリと抜け出した。加奈美は意識を取り戻し、記憶は全部あるため、キッと小鳩を睨めつけ豊田の様子を伺いながら仕事に取りかかった。
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