mission 01

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 のんびりと朝の散歩を楽しんだ俺は、学校の校門の手前で早歩きにシフトチェンジ。こういう事はちゃんとやるぞ俺だって。そして、教室の後ろのドアを申し訳なさそうに開ける。速攻で先生と目が合う。 『おはよう、伊田。』 「お、おはようございます。」 『おい。何座ってんだ?こっちに来て何か言うことあるだろ。』  やっぱ流してくんねぇのか。とほほ。 「すいません。寝坊しました。」  グーか?出席簿か?…出席簿だ。こっちの方が痛くないんだよな。って、おい!角度が! (コンッ!!) 痛ぅ…、角かよ!音のわりに痛いんだよなぁ…痛ぅ…。 『座れ。』 あっ、そう言えばブラックアウト来なかったな。今のはミッションじゃないのか。ま、考えてみれば、さっきキリコが出て来た時にすでに遅刻は決まってたから、あの時点で先生にコツかれることは予想できたもんな。もっと予測不可能なことかぁ。一生ミッションクリア出来なかったりして…。  それにしてもこの石。マジかぁ?今でも話し出来んのかなぁ。いっちょやってみるか。石を握って…、 (キ~リ~コちゃんっ!) 『バッカじゃないの!ちゃんと授業聞きなさいよ!』 (おぉ~!!) 確かに聞こえた!ツンツンキリコの声が。 『あんたねぇ、こういう事をするためにあの石渡したんじゃないんだからねっ!』 でたぁ~!!AのためにBじゃないんだからねっ構文!!ツンデレの定義とも言えるこのお言葉。テストに出るぞぉ~! 『本当いい加減にしないと、ずっと話せるわけじゃないのよ!そのうち、その石が持つパワーもなくなってそこで私たちの関係も終わり。』 (えっ!!) そういうことを先に言えよな。こんなとこで使わなかったのに。 (じゃ、またな。) 『好きにしたらっ。』  石から手を離した。ちょっと怒らせたかな。そんなに授業中にやったのがまずかったのか?何もあんなに怒んなくてもいいのに。しかし、デレがなかなか出ないよなぁ。 『おい!伊田!何かさっきから、ヘラヘラしたりしかめっ面になったり。ほかの事考えてたろ?明日宿題当てるからな。』  今日はいい日なんだか悪い日なんだか…。
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