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「ズバリ、貴方は大熊さんを刺殺した。間違いないですね!?」
刑事山下は、犯人の目をギロリと睨んだ。
片時と目を逸らすまいという気迫が漂ってくる。
「は、はいっ!本当にすみませんでした!!」
ベテラン刑事山下は、今日も名推理で難事件を見事に解決。
彼は15年の勤暦を重ねに重ね、ついに刑事界のトップにまで昇り詰めた。
頭脳も冴えて、常人では解けないような激難事件でも、たった5分で片付けてしまう。
曲がりくねった右往左往なトリックも、まるで元々直線だったかのようにズバっと解き明かす。
彼には知恵の輪など、赤ちゃんのおしゃぶり程度のものだ。
彼は刑事界では「秀才の山さん」として愛されてきた。
彼にとって、事件とは人生を覆す害虫だと言っている。
「邪魔な害虫は殺菌してしまえ。」
彼の座右の銘でもあり、言い放った格言のひとつだ。
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