上京

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部屋は4階だった。 「はじめまして。三年の矢口恵です。」 「二年の田沢千春。よろしくね。」 同室の先輩達が出迎えてくれた。 優しそうだけどなんか迫力のある二人だな…。 「はじめまして。市原早苗です。これからよろしくお願いします。」 「ビックリしたでしょう?田舎で。ここの寮からバス停までは歩いて5分くらいかかってさ~。スーパーまでは歩いたら30分かかるよ。一番近いコンビニでも15分はかかるし。」 …はい?まじで? 確かに受験に来た時も何もないとは思ったけどそこまで? うちの実家よりひどいじゃん。 「まっ慣れたら楽しくなるから。あ、ちなみにバスの終電は20時なんだよね~」 は? 先輩達の話しを聞いているとどんどん不安になっていく。 遊べないじゃん!! どんな生活になるのか想像出来ない… 「かなり不安なんだけど」 不安だけが募る中、寮生活はスタートした。
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