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千「2時間…。」
匡「あぁ。一応のために帰りの道を太一が居ないか探しながら帰ってくれとは言ったが、多分居ないだろうな。」
千「そうね。居てくれたら良いとは思うけど…その可能性はないわね。匡兄にあれだけ念を押されたのに勝手に1人で帰るほど太一も馬鹿じゃないだろうし。」
匡一の言葉の後、千奈は続けるように言った。
匡「そうだな。それにしても今日は落ち着いてるみたいだな千奈。」
千「今回は太一が体験に行く時から何かあるって事を覚悟してたから。この前は急な出来事だからパニックになっちゃったのよ。でも、心の中では今ひやひやしてるんだから。全く、太一はあたしに心配かけるのが大好きみたいね。」
千奈は少し文句口調で匡一に言った。
が、
千「で、あたしは何をすればいいの?」
すぐに真剣な声に変えて匡一に聞いた。
匡「ラーにつけてある小型カメラの映像を見れるようにしてくれ。あと、太一につけてる発信機も全部見てくれ。で、反応があったものはその発信機の反応をたどってくれ。」
千「了解。」
千奈は笑美が渡してくれたメモ帳に匡一の言った事をメモしていった。
匡「俺も今からすぐに帰る。」
匡一はそう言って電話を切ると、帰る支度を始めた。
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