・太一失踪

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千「よかった。反応があったのは6つ中3つだったわ。」 匡「その3つの反応はどこあへんからなんだ?」 匡一がそう聞くと、 千「それが3つとも反応してるのはしてるんだけど、それぞれ反応してる場所が違うのよ。」 千奈は難しい顔をしてそう言った。 匡「どういう事だ。」 匡一がそういうと、千奈は3台のパソコンを匡一に見せた。そして、説明を始めた。 千「この1つ目の発信機は○○方面。2つ目は▽▽方面。最後は◇◇方面にそれぞれ反応があるのよ。それで、この3つの方面には倉庫街があるから、太一がどこの方面に居るかはわからないわ。」 匡「そうか。」 千「どうしよ匡兄…。今から3つの方面全部だなんてまわれないわよ。」 千奈は焦ったように言った。 匡「…千奈、よく考えろ。この屋敷にはカメラが仕掛けられてたんだぞ。それに、太一が発信機を身につけている事がわかるようにしただろ。まぁ、カメラの前でつけたカメラは3つだったがな。」 千「そう言われればそうだったわね。」 千奈は思い出したように頷きながら言った。 匡「それに、わざわざ3つの方面に絞っても緑がこんな近くに太一を連れていくとは思えない。」 千「そっか。じゃあ、太一につけてた発信機を全部取り除いて、隠しカメラでわかってたカメラの数だけを他の人に持たせてそれぞれ違う目的地に向かってるって事?」 匡「その可能性が高いな。」 匡一はごそごそと何かを準備しながら言った。
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