・太一失踪

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匡「反応はどこからだ?」 匡一は千奈の声に、一旦頭の中に浮かんでいる事を後で考えることにしてそう聞いた。 千「それが、太一につけてる発信機とは別の所なんだけど…。」 千奈はそこで言葉を切った。 匡「だけど、どうした?」 千「反応が一か所から全然動かないのよ。」 千奈はパソコンを匡一の方に向けて、画面に表示されている地図の上の赤い光を指さして言った。 匡「…カメラの方は何が映ってる?」 千「カメラの方は反応あるけど、映ってるのは…黒?…これもしかしてラーの毛かも…。匡兄見てみてこれ。」 千奈にそう言われ、画面を見た匡一は、 匡「…千奈の言うとおり、これはラーの毛だな多分。と言う事はカメラの向きが変えられてるってことか。」 と眉間にしわを寄せて言った。 千「まさかラーの事まで知ってるのかしら?」 匡「そうみたいだな。はぁ…無事でいろよラー。」 匡一はタメ息を吐きながら呟いた。 そして、 匡「千奈、太一はもしかしたら…○▽県に居るかもしれない。」 すぐに頭を切り替えて、先ほど頭に浮かんでいた話を始めた。
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