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太「いいですよーだ。もう慣れたし。それに、千奈はどうせ助けてくれないだろ。」
ムスッとした顔をしながら太一が千奈に言い返した。
千「自業自得なのにどうして助けないといけないのよ。あたしにとばっちり来るのに助けるわけないでしょ。」
太「千奈って最近匡兄にそっくりなってきたよな。言い方とか行動が。」
千「まぁ、一応、親子みたいなもんだからね。それに、あたし匡兄と同じで学年主席だし。どっかのだれかさんは中の中だけど…。」
太一の方を笑いながら見て千奈がそう言うと、
太「そ、そう言えば、匡兄と最近しゃべってないよなぁ。」
自分に都合の悪い話になってきたので、太一は無理やり話を変えた。
千「そう言われればそうね。事件が終わったあたりから仕事が忙しくなったみたいだし、仕方ないんじゃない?」
太一がいきなり話を変える事に慣れている千奈は、怒ることなく、太一の話に返事をした。
太「みたいだな。俺たちが寝た後に帰ってきて、朝は俺たちより早いからな。寝てるのかって感じだよな。」
千「塚田の手助けに追われてるんでしょ。息子捕まって、ギリギリで保たれてた会社が一気にどん底近くまで落ちたのを助けてるんだから。」
太「うん。匡兄もお人よしだよな。」
太一が苦笑いで言った。
千「今回は特にでしょうね。だれかわからないけど、匡兄の知り合いが絡んでたみたいだから。」
千奈の顔が険しくなった。
太「だな。」
そんな千奈につられて太一の顔も険しくなった。
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