・車内

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匡「そうだ。」 千「じゃあ、なんで国見和雅は関わってるのかしら?親には無断でってことでしょ?」 匡「多分だが。楽しそうとかそういう理由で関わってるんじゃないか。もしくは、緑の行き方に尊敬心を抱いてるか。」 千「尊敬?!ありえないわ。」 匡一の意見に千奈は目を見開いて大きめの声でそう言った。 匡「俺が思うに、国見和雅は刺激を求めているんだろうな。」 千「刺激…?」 匡「そうだ。まぁ、俺の想像だが。毎日同じことの繰り返し、家に帰れば、勉強勉強。色々なパーティーに連れていかれては、国見の跡取り、跡取りと言われ続けることに疲れて、何か今までの日常とは違う刺激がほしいと思っている所で緑と会った。それで、利用されている事も承知でこの事に関わってるんだと思う。社長の息子…特に長男って奴はそんな奴が中にはいるんだよ。」 匡一は一気にそう言った。 千「でも、匡兄も長男よね?」 匡「そうだ。でも、国見和雅みたいなタイプはごく1部だ。それに、俺もまわりには色々言われたが、親が自由にさせてくれてたからな。『今は、勉強するよりも遊べ!』ってよく言われてた。」 匡一は昔の事を思い出しながら言った。 千「そうなん…。」 太『イテッ!イタタタ!無理やり着せるな!』 千奈が言おうとした言葉は太一の声によって遮られた。
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