・対面

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太(…今のセリフ、マジだよな。このまま、少しでも時間を稼ぐためにのんびり行こう作戦はやめた方がいいよな。うん、黙って大人しくついて行こう。今、怪我したら、逃げるチャンスがあっても逃げられなくなるしな。) 太一は転げてすりむいた足についた砂をはたきながら、頭の中でそう考えた。 そして、静かに立ち上がると、国見和雅の後ろを大人しくついて行った。 和「大人しくなられたみたいでよかったです。」 そんな太一を見て満足そうに言った。 歩き始めて20分後。 太一の前に、一軒のペンションが見えてきた。 太(うわぁ~、なかなか良い感じのペンションだな。) そのペンションを見て太一はそう思いながら、歩いていると、 和「まだ緑さまは来ていないみたいですね。」 和雅はそのペンションの前に立ち止まってそう言った。 太(えっ?もしかして、ここに沢木が来るのか?) 和雅の言葉に驚く太一。 勝「じゃあ、一応間に合ったという事ですね。」 一応雇い主という事で、敬語で和雅に話す勝也。 和「そうですね。とりあえず、この人は階段下の物置に閉じ込めておいてと言われているので、両手両足しばって動けないようにしてから閉じ込めておいてください。僕は違う頼みごとを言われているので。」 勝「わかりました。」
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