・対面

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勝「あと、しゃべれないように口にガムテープ貼っとけ。」 勝也は最後にそう言って、物置を出て行った。 太(ガムテープなんか貼らなくてもしゃべらないっての!) 太一は心の中でそう叫んだが、叫んだのもむなしく黒スーツ①に口にガムテープを張られたのだった。 その後、部屋の中には黒スーツが1人と、両手両足をしばられて、口をふさがれた太一の2人が残っていた。 太(あぁ~、1人くらいなら全然よゆーで逃げれるのに…。見事にきつく縛られてるし。) 太一は黒スーツにバレないように手を動かして、どうにかロープをほどけないかと考えたが、あまりにきつく縛られていて、少し動かしただけでも手に痛みが走った。 太(ダメだこりゃ。いっこも手が動かねぇ。お手上げだなこれは。仕方ない大人しく沢木との対面を待つか。) 太一はロープをほどく事を諦めて、大人しく沢木が現れるのを待つことにした。 30分後。 勝也が、 勝「はぁ…疲れた。全く、今回の雇い主は人使いが荒いな。」 と言いながら、和雅との電話を終え、物置に戻ってきた。 そして、床に転がったままの太一に、 勝「喜べ原田君。ここに、君と同じ目にあうためのお仲間がやってくるよ。」
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