・対面

10/18
前へ
/791ページ
次へ
太(うわっ!こんな体重かけなくてもいいだろ!重たい…。) 黒スーツの重さに心の中で文句を言う太一。 そして、 太(…何も話声が聞こえないってことは、今の音に気付かなかったって事か?) 太一がそう思っていると、 花「…今この部屋で音がしませんでしたか?」 緑「そうですね。確かこの部屋は、物置部屋のはずですね。もしかしたら、中に置いている物が倒れたのかもしれないですね。見てくれるのでここで少し待っていてもらえますか?」 花「はい。」 という2人のやり取りが聞こえ、 キィッ…。 と音を立ててドアが開いた。 部屋に入ってきたのは…。 太(!…やっぱり、パーティーで会った変装を解く前の沢木だ!) 緑だった。緑の姿は、太一がパーティー会場で会った緑と全く同じだった。 緑はドアを閉めると、太一のそばに寄ってきて、 緑「こんにちは、水長太一君。あっ、今は原田太一君になったのかな?」 笑顔でそう言った。 太(口にテープ貼られてるのにしゃべれないっつーの。) 太一は緑をにらみながら思った。 緑「そっか。口にテープを貼ってるからしゃべれないんだよね。あっ、今は君に構ってる暇はないんだった。そこの君、もう押さえておかなくていいからロープとガムテープの用意をして。」
/791ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4273人が本棚に入れています
本棚に追加