・対面

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そして涙を拭いた後、 太「んっ!!?」 またガムテープで太一の口を塞いだ。 それで、 太(さっき涙拭いたのって濡れてたらまたガムテープが剥がれるかもしれないからかよ!) 黒①が自分の涙を拭いた理由が分かり、心の中でツッコミを太一が入れていると、 太「んんん!!!」 またも肩に担がれた。 太「~~~~っ!」 太(きゅっ、急に持ち上げるなぁ!マジで腹というか全身が痛い。まぁ、時間が経ったら痛みも治まるだろ。多分…) 担がれたと同時に全身に痛みが走った太一。 痛みが本当に治まるか、少し不安になった。 太一がそう思っているうちに、太一は花矢の隣におろされた。 太一をおろすと、黒①はドアの前に行き、入り口を塞ぐように立った。 太(そんな警戒しなくてもこの状況じゃ何もできないっての。はぁ…。これからどうするか。) 太一は心の中でタメ息を吐き、考えながら、横に居る花矢に目を向けた。 向けた太一の目に入ったのは、太一を心配そうに、そしてこれからどうなるのかという不安そうな目をしている花矢だった。 お互い口にガムテープをはられ、声が出せない状態だったが、太一は『大丈夫だよ。』と口で言う代わりに笑顔を花矢に見せた。
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