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簡単に今の太一と花矢の状態を説明すると、太一は両手両足を縛られている。花矢も同じ状態。そして、2人とも壁にもたれ、太一は足をのばし、花矢は体育座りをしている。
花矢は膝の上に縛られた手をおいて顔を手に埋めていた。
ー・-・-・-
ド「にゃっ…。」
ドールは小さな声で鳴くと、ペチペチと太一の膝を叩いた。
太(??何をしろって言ってるんだ?)
ドールが何かをしてほしいという事はわかったが、その何かが太一にはわからなかった。
すると、ドールは花矢の方を向いて、前足で花矢を指さした。
太(…あぁ!足を曲げろって事か!)
太一は伸ばしていた足をドールを落とさないよう慎重に曲げた。
膝を曲げると、ドールが太一の顔の近くまで近付いて、
ペリッ…。
前足でガムテープを剥がし始めた。
太(ドールすげぇ!てか、これ匡兄がドールに教えたのか?!)
ドールの行動に驚きを隠せない太一。
そんな太一をよそに、ガムテープの端がはげたので、次は口でテープを加えて引っ張るドール。
あっという間に太一の口に貼られていたガムテープを剥がした。
太「サンキュー、ドール。次はこの手首縛ってるロープを切ってほしいんだけど。できるか?」
ド「ニャ~!」
声が出せるようになった太一は小声でドールに言った。
ドールはすぐに返事をして、ロープにかみついてガシガシとロープをかみ始めた。
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