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太一はそう言うと、すぐにさっきまで自分を縛っていたロープを持ってきて、さっきの自分と同じ状態に黒①をした。もちろん、口も塞いで。
そして、黒①を動けなくした所で花矢のロープを解いて口を塞いでいるガムテープを剥がした。
太「大丈夫花矢…ってうわぁ!」
花「『大丈夫?』じゃない!太一の方が痛い思いしてるのに!今だって、あの人蹴った後、お腹の方痛そうにしてたでしょ!」
ガムテープを剥がした瞬間、思い切り抱きついてきた花矢が一気に涙声でそう言った。
太「か、花矢ちん!痛いよちょっと力入れすぎ…。」
太一は抱きついている花矢の腕を軽く叩きながら言った。
花「あー、ごめん!大丈夫太一?!」
太「うん、大丈夫。花矢ちんの言った通り、少し体痛いけど動けないほどではないから。それより、どこかに隠れよう。あいつがここに戻ってくる前に。」
太一は立ち上がりながら花矢を安心させるよう笑顔で言った。
花「うん。…所で太一?」
花矢も立ち上がりながら、そう太一に声をかけた。
太「何?」
花「あのね。あたし今の状況が全くと言っていいほどわかってないの。」
太「だよね。でもそれは、隠れ場所を見つけて、そこで話しよう。俺も花矢ちんに聞きたい事あるし。」
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