・脱出

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それから2時間後。 待ち合わせ場所へ着くと、1人の男が立っていた。 花「若そうな人だね。」 栄「あぁ。確か30過ぎぐらいだと言っていたな。」 花「若いね。そんな若い人に父さん相談してたのね。」 花矢は笑いながら栄吉に言った。 栄「そう言われればそうだな。」 栄吉は花矢に笑われ、苦笑しながらそう言った。 そして、立っている男の前に車を止めると、 栄「お久しぶりです佐樹さん。窓から挨拶ですみません。今日はよろしくお願いします。」 栄吉は助手席の窓を開けて挨拶をした。 佐樹「いえ、こちらこそわざわざここまで迎えに来てもらってありがとうございます。」 栄「せまい車ですけど、どうぞ。」 佐「失礼します。」 佐樹が車に乗り込んだのを確認して、栄吉は車を発進させた。 車が動き出すとすぐに、 花「こんにちは。父がお世話になったみたいでありがとうございます。」 花矢は佐樹に挨拶をした。 佐「こんにちは。えっと…矢沢さんの娘さんですか?」 栄「はい。娘の花矢です。」
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