・脱出

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太「状況が分かるって言うよりも、今このペンション内にいる人間が分かるって言った方がいいね。」 花「人間がわかる?」 太「うん。まず、さっきまで居た部屋で俺たちの見張りをしていた黒スーツの男。あの男以外にもあと何人かいるけど、その男達は国見のボディーガードの男達なんだ。」 花「えっ…国見のって…。」 太一の口から出てきた『国見』という言葉に驚く花矢。 太「この事に国見は確実に関わってるんだ。」 花「どうしてそう言いきれるの?」 花矢は信じられないという目で太一を見て言った。 太「信じてもらえるかどうかはわからないけど、国見は…今急成長をしている花矢ちんのお父さんの会社を乗っ取るもしくは潰すつもりでいるんだ。これは俺の義父が聞いてきた情報だから間違いはないと思う。」 太(とりあえず、色々と突っ込まれないように匡兄に教えてもらったって事にしとこう。) 花「…そんな事って…。」 花矢はまだ半信半疑という目で太一を見た。 太「あと、花矢ちん。さっきこのペンションの管理人って人に会ったよね。」 まだ花矢が完全には信じていない事はわかったが、今は話を進めるのがさきだと思った太一は話を続けた。 花「…うん。今は父さんと話をしてるはずよ。」
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