・脱出

8/15
前へ
/791ページ
次へ
太「その男は、国見と手を組んでいる男が雇った殺し屋だよ。」 太(気絶する前に、僕が雇ったって国見和雅は言っていたけど、多分沢木に指示されて雇ったんだろう。だから、沢木が雇った事にしておこう。) 言いながら、太一は心の中でそんな事を考えていた。 花「こ、殺し屋って…私たちを殺すために雇われたって事?それに、国見と手を組んでいる男の人って?」 花矢はいきなりの太一の『殺し屋』発言に頭が混乱して一気に疑問を太一に投げかけた。 太「まず先に手を組んでいる男について話すね。実は、これも花矢ちんに聞こうと思ってたんだけど、その男に花矢ちん会ってるよね。」 花「えっ、あたしそんな人しらな…!!知ってる!知ってるよあたし!」 最初は太一が何を言ってるのかと思った花矢だったが、思い当たる人物を思い出してそう言った。 太「でしょ。」 花「…ごめんね太一。あたしあんな事したくなかったんだけど…本当にごめんなさい。」 花矢は太一に頭を下げて謝った。 太「そんな謝らないでよ花矢ちん。理由はあの手紙に書いてあったからちゃんとわかってるよ。それに、花矢ちんの手紙のおかげで俺たちは色々助かったから。」 太一は謝る花矢の頭をあげさせて、笑顔でそう言った。
/791ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4273人が本棚に入れています
本棚に追加