・脱出

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花「太一どうしたの?」 そんな太一をみて、花矢は心配そうに声をかけた。 太「…あっ、なんでもないよ。いや、まさか○▽県まで連れて来られてるとは思ってなかったからさ。ちょっと、驚いた。」 太(俺のが今いるこの場所が、父さんと母さんが発見された山…。なんでこんなところに矢沢栄吉と花矢ちん、それに俺を連れてきたんだ?沢木の目的がさっぱりわからない…。) 太一は花矢に返事してすぐ、沢木の目的について再度考えたが、わかるどころか、どんどん新たな疑問が出てくるばかりだった。 花「そういえば、その子一体何者なの?さっき仲間って言ってたけど、今までの行動見てると、ただの飼い猫って感じじゃないんだけど。」 黙ってしまった太一の横に丸くなって、休んでいるドールを見ながら花矢が聞いた。 太「あっ、ドールの事説明するの忘れてたね。おいで、ドール。」 太一はドールを呼び、伸ばしている足の上に乗せた。 太一の足の上に乗ると、なでてほしそうに太一の足ですりすりと顔をつけるドール。 太「ドールはさっきは仲間って言ったけど、正しく言えば、家族なんだよ。ドールは、俺と姉が原田家に養子として引き取られた日に、家の門の前に捨てられてたんだ。」
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