・脱出

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太「相手に遠慮なんてしないで、思いっきり噴きかけてね。じゃないと、あんまり効果でないかもしれないから。」 太(まぁ、八名おじ特製だから、少しでもかなりの効果はあると思うけど。一応そう言っておかないとな。) 太一はもう1度花矢に念を押した。 花「わかった。…そういえば…父さん!」 花矢ははっと思い出したように言った。 太(あっ!やっぱり思い出しちゃったか。) 花「今、父さん…指名手配中の殺人犯と殺し屋の所に居るんだよ!どうしよう太一!」 さっきまで自分の事と、今の状況を把握するのにいっぱいいっぱいだった花矢だが、太一の話を聞いて、今の状況が少し理解でき、落ち着きを取り戻したと同時に、一緒にペンションに来ていた父の事を思い出し、父の安否が気になった。 今にも、ペンションに戻ってしまいそうな勢いの花矢に、 太「か、花矢ちん落ち着いて。多分、今はまだ捕まっただけの状態だと思うから…。」 太一は慌ててそう言って、花矢を落ち着かせようとした。が、それと同時にある考えが太一の頭の中に浮かんだ。 花「どうしてそんな事がわかるの?父さんが狙いなら、すぐに殺されるかもしれないじゃない!」 太「わかるよ。今、沢木のしそうな事が分かったから。」 花「沢木って人のしそうな事が分かった?」
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