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匡「じゃあ、行くか。」
千奈の支度が済んだのを確認して匡一はそう言った。
2人はドールの発信機の信号を頼りに、位置を確認しながら歩き始めた。
歩き始めて数分後。
和「まさかここまでたどり着くとは思っていませんでしたよ。どうして、この場所がわかったんですか?」
歩いていた2人の上から和雅の声が聞こえてきた。
聞こえてきた声に2人が顔をあげて声の聞こえる方向をみると、そこには国見和雅と黒スーツの男4人が立っていた。
千「!!」
千奈はいきなりの和雅の登場に驚いた。
が、
匡「勘ですかね。まぁ、君が居ると言う事は私の勘は大当たりですね。」
匡一は淡々と笑顔で和雅にそう返した。
千(さすが匡兄…。あたしはまさかこんな所で、会うとは思ってなかったわ。)
千奈は心の中で匡一に尊敬のまなざしを送った。
和「そうなんですか。それにしても、落ち着かれてるんですね。」
匡「騒いだところでどうなるって事もないですからね。」
和雅の嫌味にも笑顔で答える匡一。
和「そうですね。まぁ、場所を見つける事が出来たとしてもここから先には進ませませんよ。それにしても、車を隠すためにここまで来ただけですけど、大収穫ですね。緑さんの邪魔はさせませんよ。」
和雅は笑いながらそう言うと、後ろにいた黒スーツの男たちに指示を出した。
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