・その頃

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そんな和雅を見て、 千「考え方が甘いのよ。あたし達があれくらいで死んじゃうと思ってるなんて。それにしてもやっと本性が出たって感じね。」 笑いながら千奈が言った。 匡「そうだな。銃で撃たれるなんて予想の範囲内だ。」 和「どうして立ってるんだ!弾は確かに命中したはず。それに血だってあんなに出てたじゃないか!」 匡一と千奈が平然と話をするのを、信じられないという目で見ながらそう大声でいう和雅。 千「あっ、これの事。これは、血のりよ。」 和「血のり…。」 匡「そうだ。あとついてで弾は当たってるぞちゃんと。ただ、俺たちがこれを着ていただけの事だ。」 匡一はそう言って、上着を脱ぎ始めた。それに、続いて千奈も上着を脱いだ。 和「なっ!」 上着を脱いだ2人を見た和雅はまたも驚きの声をあげた。 千「これがあるから弾なんて当たってないのよね。」 匡「そうだな。千奈、このチョッキの使い心地どうだ?」 千「今までのより軽くていいかも。それに血のりが入ってるとことかナイスね。」 2人が着ていたのは防弾チョッキ。そのため、黒スーツ達の銃弾は1発も2人には当たっていなかったのだ。 そんな2人の様子を呆然と見ていた和雅は、 和「!!お前達、何してるんだ!さっさとその2人を始末しろ!」 はっと我に返り、黒スーツ達に命令した。
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