・その頃

9/10

4272人が本棚に入れています
本棚に追加
/791ページ
匡・千・和「!!」 3人は音が聞こえてきた方を同時に見た。 そして、いつの間にか隣に来ていた匡一に、 千「匡兄、今の音って…?」 千奈は心配そうな声でそう言った。 匡「ガラスが割れた音みたいだな。」 千「太一…大丈夫かしら?」 匡「……千奈、ここ1人でも大丈夫か?」 千「もちろんよ。あの男1人ならあたしだけでも全然平気よ。」 匡一の問いかけに自信満々にそう答える千奈。 匡「そうか。じゃあ、ここ任せるぞ。さっさとあいつ片付けて追いかけて来い。」 千「了解。匡兄気をつけてね。」 匡「あぁ。」 匡一はそう言って、走って先に進んで行った。 和「!!待て!」 和(緑さんの計画を邪魔させるわけにはいかない。そんなことしたら俺の…。) 2人に道を塞がれ、どうするか悩んでいた和雅は、いきなり走って自分が行こうと思っていた道に向かっている匡一を追いかけようとした。 が、 千「追い掛けさせないわよ。」 またも千奈が和雅の前に立ちはだかった。 和「痛い目を見る前にどいたほうが良いぞ。」 和(この女1人にならすぐに片付くな。早く片付けて、後ろの役立たず共を叩き起こして、原田匡一を追いかけよう。) 和雅がそう心の中で考えていると、 千「あ~、やっぱり本性が出ると、口調まで変わるのってお決まりなのかしら?」
/791ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4272人が本棚に入れています
本棚に追加