・その頃

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どくつもりなどサラサラない千奈。 和「もうバレてるのに、猫かぶる必要もないだろ。それより、どけって言ってるんだ!」 そんな千奈に腹を立てた和雅が千奈の顔面めがけて腕を振り下ろした。 千「そんな焦ってるのがバレバレのパンチがあたしに当たるとでも思ってる?」 千奈はそのパンチをかわして、和雅に向かって馬鹿にしたように言った。 和「はは…俺が思っていたよりもは強いな。じゃあ、遠慮なく本気でいかせてもらいましょうかね。」 和雅はわざと最後を敬語にしてそう言うと、道の端に転がっていた木の棒を拾い構えた。 千「えっと…確か剣道全国3位でしたっけ?自分の得意なもので勝負って事ですか。いいですよ、相手になって差し上げましょう。」 千奈もわざと敬語でそう言い、同じような木の棒を拾い構えた。 和「全国3位と言っても、俺が途中でやる気をなくしてわざと負けてやったんだ。全国に行ったものの、俺以上に強い奴なんていないって事がわかったからな。」 和雅は自信満々という笑みを浮かべて言った。 千「へぇ~、そうなの。じゃあ、その自信満々の笑み、崩してあげる。後、そのくだらない考えもついでに正してあげるわ。」
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