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和「まぁ、そんなとこ……!!」
バチンッ!!
千奈は和雅の言葉を最後まで聞くことなく、いつの間にか痛む脇腹を押えながら起き上っていた和雅の頬に平手打ちをした。
千「やっぱりあなたって最低の人間ね。自分の暇つぶしのために人殺しに手を貸すなんて。」
千奈はまだ怒りでフルフルと震える手を押さえながら言った。
和「…人殺し…?…誰が人殺しなんてするか!」
和雅は意味が分からないという顔で千奈を見た。
千「へっ?ちょっとまって。あなた沢木に手をかしてるんでしょ?」
和「あぁ、貸してる。でも、計画の中に人を殺すなんてない。」
もう何も隠す気のない和雅は、千奈の質問に淡々と答えた。
それを聞いた千奈は、
千(えっ、計画にないって。この人も沢木に騙されてるって事?)
心の中で疑問が浮かんできた。
千「あなたが言ってる計画ってどんな計画なの?」
そしてすぐに和雅に聞いた。
和「どんなと言われてもな。まず、矢沢の娘を人質に矢沢を倒産させて、同じように原田、国見を倒産させるっていう計画だ。」
この内容を聞いた千奈は、
千(まさか…あの男は確実に矢沢栄吉を殺すつもりよ。その娘をどうするかはわからないけど…。太一はそれの見物人のはずよ。)
千奈は心の中で考えた。
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